アメリカで看護師になるには、大学で看護学を学ぶ必要があります。日本で看護師の資格がある場合は、資格を取得したい州に直接看護師試験の受験資格をもらえるよう申し込むことができます。今回は、アメリカの看護大学についてご紹介します。
日本の方には”驚き”かもしれませんが、アメリカの大学で、看護学は人気の専攻科目のトップに入っています。一番人気のビジネス学につづいて看護学の入学希望者が大変多いです。人気の高い州立大学では、看護学の専攻では入学できず、他の専攻で入学して看護学専攻に入れるのを待つ生徒がいたり、場合によっては他の専攻科目を学ぶ間に卒業を迎えてしまう学生もいます。その点、学費は高くなりますが私立大学の方が看護学を取りやすいかもしれません。また、私立大学では、生徒に対して教授数の割合が高いのでより時間をかけて教えてもらえたり、クラスが取りやすいため、卒業も4年でできる確率が高いというメリットもあるかもしれません。
また、アメリカで看護学を学ぶのに、ADN(短期大学)に進むのかBSN(4年制大学)にするか、という選択があります。どちらを選んでも、卒業するとNCLEXというアメリカの看護師免許の受験資格が得られます。これから、看護大学に進学するのに、ADNかBSNのどちらのプログラムにするか迷われている方がいるかもしれません。
RNプログラムの種類
ADN(短期大学)の プログラム
フルタイムかパートタイムの学生として学ぶかにもよりますが、2 ー 3 年はかかります。BSN(4年制大学)に比べると、完了するための時間も短くまた学費も低くおさえることができます。プログラムは対面のみのコースもありますが、オンラインと対面の両方で提供されるコースもあり、人気のある学位です。カリキュラムには、看護概論、免疫学、薬理学、成人看護、小児科、老年医学などのコースが含まれます。 また、プログラムに組み込まれた 臨床時間を修了する必要があります。卒業すると、NCLEXというアメリカの看護師になる受験資格を取得することができ、合格後はRNとして働けます。
BSN(4年制大学)のプログラム
対面のみのコースも多いですが、オンラインと対面の両方で提供されるコースもあります。ADNのプログラムに比べ、BSN は、より深い知識を得ることができ、キャリアを開始する際にもより自信を持って職に就けるかもしれません。また、雇用主によっては、BSNの学位をもつ看護師の雇用を好み、BSNを持っているRNは時給もアップします。特に、研究や、教育に携わっている大きな病院ではBSNの学位を持つことを条件に看護師の雇用を行う医療機関もあります。
学費支援
病院によっては、ADN(短期大学)の学位で働く看護師がBSN(4年制大学)を取得できるように学費支援を行っています。
RN to BSNコース
これはADN卒の看護師が、BSNを取れる大学のプログラムです。オンラインのプログラムもあり、約1年から2年の間、働きながらキャリアアップを図る看護師が年々増えています。
まとめ
ADN(短期大学)のメリット
- 在学時間と費用の負担を軽減
- 多くがコミュニティ カレッジで受講できる
- BSNプログラムに比べ入学しやすい
- BSNプログラムに比べ学費が安い
- 早くに看護師として働き始められる
BSN(4年制大学)のメリット
ADN(短期大学)よりも高い看護知識を得られる
ADN(短期大学)卒より、給料が高いことが多い
ADN(短期大学)に比べ、昇進するチャンスが高い
大学院教育への準備
これから看護大学進学を考えている方の参考になれば幸いです。
アメリカで看護師になるには、などご質問がありましたら、ぜひお問い合わせください。