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CA州で看護師3年目に突入した滝口咲帆さんへインタビュー!

11.06.2025 | アメリカの看護師情報, インタビュー

CA州で看護師3年目に突入した滝口咲帆さんへインタビュー!

カリフォルニア州で看護師として働く滝口咲帆さんにお話を伺いました。2023年にも一度インタビュー をさせていただきましたが、当時は看護大学を卒業したばかりの看護師1年目。その咲帆さんが、現在は看護師3年目、そしてアメリカ在住15年目を迎えられました。今回は、さらに経験を積まれた今のリアルなお話をお聞きしました。

看護師の転職率

咲帆さんが勤務する病院は、ベッド数約60床、看護師が約100人という小規模な医療機関です。新卒の看護師が入職しても、1年ほどで退職してしまうケースも多いそうです。
アメリカでは、ひとつの病院に長く勤めるよりも、「経験を積んで次の病院へステップアップする」という考え方が一般的で、“Stepping Stone(足掛かり)” としての転職はごく自然な流れなのだとか。

その一方で、同じ病院で20年以上勤務を続けるベテラン看護師もいるとのこと。キャリアの形は人それぞれのようです。

仕事の掛け持ちも?

アメリカの多くの病院では12時間シフト制が採用されており、フルタイム勤務は週3日(36時間)が基本です。
そのため、体力や時間に余裕がある人の中には、2つのフルタイムを掛け持ちしたり、パートタイムを追加する看護師もいるそうです。働き方の自由度が高いのもアメリカの特徴ですね。

3年目で中堅看護師に!

前回のインタビューでは Telemetry (テレメトリー) ユニットで勤務されていた咲帆さん。現在は ICU (集中治療室) で勤務されています。 Telemetry とは、患者さんの心臓モニターを継続的に観察するユニットのこと。そこからさ
らにスキルアップして ICU へ異動し、現在は新人教育やチャージナース (リーダー看護師) としての役割も担っています。
チャージナースはスタッフの業務を統括し、ユニット全体が安全かつ円滑に運営されるよう調整する責任のあるポジションです。 本来は患者を直接受け持たない役割ですが、人手が足りないときには受け持ちを兼務することもあるそうです。さらに、モニターテク (心電図モニター専門職) が不在のときには、その役割まで担うことも。わずか3年でチームを支える存在となった咲帆さんの成長が感じられます。

まさか! ICEの影響が病院にも?

ICE (移民・関税執行局) は、不法滞在者の摘発などを行う米国政府機関です。 最近では病院の周辺でも取り締まりが強化され、その影響で、ホームレスや薬物依存者、または不法滞在者などが病院を訪れることを避ける傾向が出ているとのこと。結果的に患者数が減少し、看護師が不足している時もある半面、勤務日数が調整されることもあるそうです。社会情勢が医療現場にまで影響しているのが印象的でした。

英語でのコミュニケーション

渡米15年、看護師歴3年の咲帆さん。英語でのコミュニケーションについて伺いました。「ネイティブのように話せるとは思いませんが、意思疎通に困ることはありません」とのこと。
ロサンゼルスは多国籍な人々が働く環境で、英語にアクセントがあることは珍しくないそうです。世界中から集まる看護師たちと共に、グローバルな現場で日々働かれています。

夜勤専門の働き方

咲帆さんは現在、夜勤専従ナースとして勤務しています。夜間は ER (救急科) の医師しかいないため、入院患者に急変が起きた際は ER 医師に連絡し、協力して対応します。救急対応では、医師の指示を待つだけでなく、状況を見極めて予測的に行動する判断力が求められます。経験を積むうちに、医師との連携もよりスムーズに取れるようになったそうです。

休日の過ごし方

夜勤専従の咲帆さんの休日は、友人との時間やハイキング・ランニングを楽しむなど、アクティブに過ごされています。
ご両親が来米された際には、ハワイ旅行やドジャースの試合観戦も楽しまれたそうです。
フルタイムでも週4日の休みがある働き方は、アメリカの看護師ならではの魅力ですね。

ユニオン (労働組合) について

アメリカの医療機関では「ユニオン (労働組合)」に加入しているケースも多く、労働条件や給与交渉などを行う権利があります。最近では大手医療機関の Kaiser Permanente で、賃上げや人員配置の改善を求めるストライキが行われたことも話題になりました。咲帆さんの勤務先もユニオンに加入しており、労働環境の面でもしっかり守られていると感じているそうです。

看護師になって人生が変わった

咲帆さんの言葉の中で、特に印象に残ったのがこの一言。
「看護師になって人生が変わった」と話されていました。
その意味を伺うと、「収入が安定して生活レベルが上がったこと、そして社会的にも高く評価される職業であることから、自分自身の意識も大きく変わった」とのこと。
看護師という仕事が、まさに人生を前向きに変えてくれたそうです。

アメリカの看護師を目指す方へメッセージ

「人生は一度きり。私も最初は英語が話せず苦労しましたが、挑戦して本当に良かったです。やらずに後悔するより、まずやってみる!言葉の壁も、きっと乗り越えられます。」
アメリカで看護師を目指す皆さんへの、力強いメッセージです。

まとめ

カリフォルニア州で活躍されている看護師、滝口咲帆さんにお話を伺いました。 2年前よりさらに成長し、たくましく活躍されている姿に、取材した私たちも大きな刺激を受けました。
アメリカで働く看護師としてのリアルな日常と、前向きな姿勢に多くの方が勇気づけられるのではないでしょうか。ご自身への初期投資が数年後にもたらす、看護師として働く充実感!最高ですね。

咲帆さん、貴重なお時間をありがとうございました。
今後のさらなるご活躍を心より応援しています!


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